断酒をするためには?断酒のメリット・方法を解説!

断酒も、やろうと決心するものの続かない三日坊主あるあるですよね。

節度を持ってお酒を飲むのでも、飲む量を減らす節酒でもなく、スッキリキッパリと酒を断つのが断酒です。

今回は、断酒の三日坊主を根絶する、つまりはお酒を止める方法をご紹介します。

全くお酒を飲まないのが断酒

断酒というのは今後一切のお酒を断つことです。

断酒する!と決めてからは、全くお酒を飲まなくなることをいいます。

タバコの禁煙と比べて、お酒を断つというのは言葉に力がありますよね。

そのくらい、飲酒を止めることは困難なことといえます。

MEMO
断酒と似たようなことに禁酒がありますが、禁酒というのは誰かや法的なことなどに禁止されることも含みます。
断酒は自らの意思でお酒を飲まない、というニュアンスの違いがあります。
それだけ強い意志と計画が必要です。

断酒は、もともと飲めない人やお酒が好きではない人からすると、そんな簡単なことと思いますが、お酒が好きな人にとってはとても大変です。

長い年数飲み続けていたり、毎日浴びるように飲んでしまうと、程度の差はあっても誰もがアルコールに依存してしまいます

お酒好きな人全てが、病気のアルコール依存症とまではいわなくても、お酒を飲むことが生活の一部になったり、アルコールが体内に入っていることが普通の感覚になってしまう恐れがあります。

アルコールは本来人間の体の中にないものです

飲酒によって体内にアルコールが入ると、体は毒物として認識します。

そのために様々な悪影響が出るようになります。

全国12の地域で14万人を対象として、生活習慣と病気の関係性などを研究した「多目的コホート研究」では、時々飲酒(週1回未満)している人と比較すると、1日当たり日本酒に換算して2合、あるいは3合以上飲む人のガンの発症率は、それぞれ1.4倍1.6倍という結果になりました。

大量の飲酒を続けていると、ガンになりやすいのです。

とはいえ、お酒を飲んでテンションが上がって楽しくなる経験があると、美味しいお酒を飲んでまたあの楽しさを味わいたいと思いますよね。

居酒屋やバーの雰囲気が好きでつい行ってしまうとか、バンドの演奏を聴いたりクラブで踊るときにもお酒を飲むと楽しさ倍増しますし。

会話も弾むし、人と打ち解けるにもお酒はいいんですよね。

注意
ですが、これらは断酒には禁物です!
ついお酒に頼ってしまう思考パターンを変えないといけません。

ここからは、お酒のデメリットや悪影響をあげていきます。

飲酒はこんなにも体に悪い

お酒を飲むことによって、いくつものデメリットや体への悪影響があります。

もちろん、それをわかっていても飲酒を止められないとは思いますが、断酒のために、あらためてこんなにも体に悪いと自分を納得させましょう!

アルコール依存症の危険性

長年お酒を飲んでいると、アルコール依存症になる危険性が高まります

食事の際にお酒を飲むことや、体内にアルコールが入っていて気分が高揚している状態が普通になってしまうと、アルコール依存症の恐れがあります。

アルコール依存症かどうかの判断は難しいですが、お酒を飲む量のコントロールが効かなくなったりお酒を飲まないと落ち着かなくなったら、依存症の可能性があります。

アルコール依存症になってしまった場合、回復するには断酒するしかありません

たとえ飲む量を減らせたとしても、最初のうちはうまくいきますが、ほとんどはまた元の飲み方や飲む量に戻ってしまいます。

依存症というのはコントルール不能になる病気なので、飲酒の量を調整しようとしてもおそらくは不可能です。

病院に相談するにはけっこうハードルが高いと思いますので、その前にネットで様々なサイトにあるチェックシートや自己診断をやってみましょう。

「アルコール依存症 チェック」などで検索すると、医療機関や専門機関がチェックリストや自己診断を公開しています。

そこで依存症の可能性があるという結果が出たら、病院に相談にいきましょう。

お酒を飲んでいない間の禁断症状として、イライラしたり手の震え睡眠障害気分が不安定になるなど、これらがあったら要注意です。

人はホメオシスタースによって、外部からの刺激や変化に対応しています。

ホメオシスタースとは

今の状態を維持しようとすること。恒常性。気温の変化に対して体温を一定に保とうとする。現状のライフスタイルや環境をなるべく維持しよう、または常に明るくいようとする心の働き。

この働きによって、最初は飲めなかったお酒に体が対応するようになり、すぐに顔が赤くなり頭がぼんやりしていたはずが次第に平気になって、飲む量が増えても体が適応するようになってきます。

その結果ますます飲める量が増えて、より強いお酒も飲めるようになり、アルコールの耐性が強化されていくことがアルコール依存症に繋がってしまいます。

自分では気がつかないうちに進行しているんです。

飲酒の体への影響

飲酒は適切な量を守らないと身体機能が低下していくため、体のほぼ全ての消化管に悪影響が見られ、いたるところに健康障害があらわれます。
アルコールを分解している肝臓をはじめ、すい臓循環器様々なガン糖尿病高血圧症痛風、アルコールによって脳が萎縮することから認知症精神障害など。

これら全てが多量な飲酒が原因となっています。

また、お酒を飲んだ後にのどが渇くことはありませんか?

アルコールは利尿作用が強く、発汗作用もあるので、水分が体外に排出されやすくなります。

そのため飲酒する際には水を飲むことを意識していないと、知らないうちに脱水症状になっていることもあります。

体内の水分が不足すると、体に溜まっている老廃物を排出できなくなるので、翌日のむくみの原因にもなります。

お酒を飲む人のおそらくほとんどが自覚しているかもしれませんが、大量に飲酒すると体が疲れやすくなったり、倦怠感を感じるはずです。

明らかに二日酔いの状態でもない限り、飲酒によってアスリートのパフォーマンスが著しく低下するとは言い切れませんが、本人が疲労感や眠気を感じることはあるようです。
それが結果的にパフォーマンスの低下を招くこともあり得ます。

頭や体を使う作業をするときや、シャキッとしないといけない場合には、お酒は飲まないほうがいいでしょう。

例外として、独創性や創造性が求められる、アーティストや作家、ミュージシャンなどの創作活動には、飲酒によって作品やパフォーマンスが良くなることも、時と場合とその人によってはありえます。

断酒のメリット

飲酒が体に及ぼす悪影響とは逆に、断酒にはたくさんのメリットがあります

時間が増える

それまでお酒を飲むために使っていた時間、酔っている時間を、他のことに使えるようになります。

1日24時間の使い方が変わります。

飲酒しないと、まず朝の目覚めが遥かに良くなります。

もう起きなきゃいけないのか…..と思うことなく、気持ちよく起きれたら1日のスタートとしては最高ですよね。

前日にお酒を飲まなければ、あるいは深酒をしなければ、翌日の目覚めはかなり良くなります。

さらに、それまでは夜になると食事と共にお酒を飲み始め、寝るまでの数時間を酔っ払って過ごす、といったこともなくなります。

この時間を勉強時間にあてたり、ジムでトレーニングしたり、趣味などに使えるようになります。

断酒によって時間を有効に使えるようなると、生活にハリが出てきます。

お金が減らない

たとえば居酒屋に飲みに行くと、1人あたり3000〜5000円ほどは使ってしまいますよね。

本格レストランで食事しながら飲むとなると、さらにかかります。

または毎日家で飲むとして、1日に500円酒代に使っていたら、1ヶ月約15000円です。

断酒すれば、それらのお金がかからなくなるうえに、酔っぱらって思考が働かなくなることもないので、勉強や調べたいことなどに時間を使えるようになります。

お酒のアテのおつまみや食べ物代もかかりません。

飲んで楽しくなってしまうと、じゃあクラブ行こう!カラオケで歌いたい!とか締めにラーメンを食べたりコンビニで甘いものを買ってしまうこともあります。

終電の時間を過ぎてしまってタクシーを使ったり家に帰るのが面倒になり漫画喫茶で朝を迎えてしまう、なんてこともあり得ます。

そんなふうにお酒を飲むことに使っていたお金で、もっと良い食事ができたり、旅行に行けたり、欲しかったものが買えます。

飲まなくなると、どれほど飲酒にお金を使っていたのかがわかるはずです。

体調が良くなってダイエットにもなる

お酒といったら肝臓と連想するほどよく知られていますが、大量に飲酒し続けていると肝臓が悲鳴をあげます。

肝臓の機能が落ちてくると、体の疲れを感じやすくなり食欲が低下し何を食べても美味しくなくなりむくみがひどくなります

断酒によって肝機能が改善すると、これらも良くなります。

体が健康になると、スポーツや運動をしようと思えるようになって、体力がつきます。

大量に飲酒した翌日には朝起きるのがつらくて、体を動かすのが億劫になるので、どうしても運動不足になり太りやすくなってしまいます。

適度な運動はダイエットにも効果的です。

特に居酒屋メニューは唐揚げなどの揚げ物に、ご飯や麺類と、太りやすいものが多いので体重が増加しがちです。

断酒すると、脂質や糖質が多い食べ物ばかり食べてしまう機会も減り、太りにくくなります。

お酒の勢いで、えーい食べちゃえ!が無くなるので、食事をコントロールしやすくなります。

断酒するには

それでは断酒する方法をご紹介しますが、たくさんの種類があり、どの方法がその人に合うかはそれぞれなので、いくつもある方法のなかからご自分に合ったことを見つけて続けてみてください。

1 口淋しくしない

禁煙とも似ていますが、それまで長い期間食事中に飲酒していた方は、食べている合間に飲みものが欲しくなると思います。

家でゆったりと寛いでいるときに、ふとお酒が欲しくなることもあるでしょう。

そんなときにはガムでもいいので、とにかく何かを口に入れるようにしてみましょう。

空腹であれば、お腹いっぱい食べるのもありです。

習慣で飲み物を欲しくなっている場合もあるので、口淋しくないようにしてください。

2 歌うなど声を出す

飲酒したくなったら、断酒するぞ!お酒は飲まない!と声に出してみたり、歌うのも効果があります。

断酒の誓いを改めて思い出したり、お酒が飲みたいと思ってしまうのを、他のことを考えるようにする方法です。

3 スポーツや運動をする

体を動かして汗をかくと、飲酒したかった気分もどこかに吹き飛んでしまいます。

運動後のスポーツドリンクやジュースの美味しさは格別です。

アルコール依存からの回復のための断酒なので、運動後には多少のアイスもありです。

4 瞑想でマインドコントロールする

お酒が飲みたい欲求が起こってきたら、精神を落ち着かせるために瞑想するのもありです。

瞑想することで自律神経が整い、気分が良くなり、ストレスにも強くなります。

そして瞑想の最大のメリットは、お金がかからず、いつでもどこでも好きなときにできることです。

自分をコントロールするには瞑想はとても効果的です

5 テレビやゲームなどに熱中する

興味のあることや趣味、テレビやゲーム、ネットなどに熱中して、頭の中からお酒のイメージを追い出す方法も効果があります。

好きなことや楽しいことに没頭していると、他のことを考えることがないですよね。

そのときしていることで満たされていれば、断酒する!と決心したお酒を飲みたいとは思わなくなるはずです。

6 飲酒することのデメリットを考える

お酒を飲むことのデメリットを思い出して、飲酒したいという気持ちをなくすのも効果があります。

お酒を飲むことで減るお金や、費やす時間、翌日の疲労感や、健康への悪影響などを思い出します。
これもマインドコントロールの一種ですね。

飲酒したいと思うから飲んでしまうので、飲酒したいと思うのを頭から追い出してしまいましょう。

7 宣言したうえで協力してもらう

断酒する!と、友人や家族などまわりに宣言しましょう。

そうして知ってもらうことで、もしお酒が飲みたくなったとしても、誰かが引き止めてくれます。

仮にアルコール依存症であれば脳の病気なので、自分一人で対処するのはかなり困難です。

友人や家族の力を借りて克服しましょう。

8 お医者さんから処方された薬を飲む

不安やストレスから解放されたくて飲酒したくなることもあると思います。
そうなると他の精神の病気の可能性もあるので、病院でお医者さんに診てもらいましょう。

断酒したいと伝えれば、お医者さんが薬を処方してくれるはずです。

それを飲んでお酒を飲みたい気持ちを断つ方法もあります。

アプリで断酒する

スマホのアプリでも断酒をサポートしてくれます。
常に近くにあるスマホのアプリも使って、断酒を達成しましょう!