【血行障害】の症状や原因を徹底解説!

足先に冷えやほんの少し痺れを感じることがあるけど、さほど困ってはいないからといって放置していませんか?

実はその症状は血行不良が原因によるものではなく、さらに深刻な血行障害となっている可能性があります。

今回はそんな血行障害という病気の解説とすぐにできるチェックの仕方をお伝えしていきます!

病気は早期発見が大切ですので、少しでも心当たりのある方は最後まで呼んでみてくださいね。

血行障害とは

血行障害とは、身体の一部の血管に何かしら問題が発生し、その結果血流が悪化して起こる病気です。

血管と血液は頭から足先まで身体の隅々を巡っているので、長期間潜伏後に自覚症状が出てくることもあります。

そのため病気は重症化した状態で発見されることもあるのが問題のひとつです。

病気の認知度が低いため「放っておけばすぐ治るだろう」と言うふうに前兆を軽視してしまう傾向もあります。

また、病院へいっても正確に診断することが難しいので、意志から適切なアドバイスがされていないことも。

血行障害の種類

血行障害には、スポーツ選手から一般人にかかりやすいものまでいくつか種類があります。

例えばスポーツ選手であれば、投手と捕手は血管の縮小や細くなるタイプの血行障害に特にかかりやすいです。

フォークを好んで投げる投手はボールを強く挟み、こする刺激を繰り返すことで指の血管が徐々に細く収縮することで血流が悪化します。

また、捕手も捕球時にグローブ越しですが、手の人差し指と中指に何度も衝撃を受け続る結果、血液が届かくなることもあります。

【末梢血行障害】

手の指やつま先などの末梢血管が細くなることで、皮膚・筋肉を巡る血流量の現象で起こる痛みやしびれを指します。

手・足先が気温が下がると冷える程度ですが、症状が進行すると皮膚上での潰瘍の発生、黒く変色して腐ってしまうなど様々です。

また重症化するとピリピリと違和感の強い痛みやしびれを感じるようになり、日常生活に支障が出てきます。

【静脈血栓塞栓症】

下肢や上腕などの静脈に血栓ができてしまい、血の流れが滞る疾患です。

デスクワークなど長時間の姿勢で起こる血流鬱帯、血液凝固、脱水などが主な原因に挙げられます。

血流鬱帯は、飛行機の長時間のフライトでなってしまうエコノミークラス症候群をイメージすると掴みやすいでしょう。

症状としては深部に出来た場合は各部の痺れ感覚麻痺、皮膚の変色などがあります

静脈に血栓ができるとは、皮膚にも炎症が表れ、血栓性静脈炎にかかってしまうこともあります。

【閉塞性動脈硬化症】

血液に接している内膜が傷つきにコレステロールやカルシウム、脂肪などが付着して、血液の流れが悪くなることで起こる病気です。

心臓付近でこれが起こり、酸素が届きにくくなると「狭心症」、更に悪化すると血管が詰まってしまい「心筋梗塞」になります。

同じように、脳の血管が詰まってしまうのが「脳梗塞」ですが、閉塞性動脈硬化症はこれと同じメカニズムで、足の血管が狭くなったり詰まるために起きるもので、いわば「足梗塞」と呼んでもいい病気です。

血行障害になる原因

体内の血流が悪くなる原因は主に動脈硬化にあり、血管が細くなったり詰まってしまう現象を指します。

これが進行してしてしまうと、身体の末端である足や手に冷え・痺れを感じるようになります。

運動の際、特に長距離を歩いたり走ったりすると足がつかれやすく重い感覚を覚えます。

重症化すると足の傷の治りが遅くなるといった症状があらわれます。

歳を重ねれば自然とかかる病気ではありますが、糖尿病や高脂血症、透析などによってもかかります。

また、運動や姿勢による脊椎の変形も原因のひとつです。

症状が悪化する原因

症状が心臓や頭部など生命に強く関与する部位に痛みを感じると、誰しも危機感を覚えるものです。

しかし、脚の動脈硬化となるとそこまで重く受け止めない方が多いのが実情で、治療のタイミングを逃してしまいやすいのです。

この病気の重症化によって、その部位が切断されるというイメージはどうしても湧きにくいので仕方ない部分もあります。

水分補給をしなかったり、低頻度で行うことで発症することもあるほど、身近な病気なのです。

スポーツをして汗をかいた際は「のどが渇いていいないから水分を摂らなくても大丈夫」という考えは危険です。

特に高齢の方の外出時などは脱水症状だけでなく、血流を改善するための水分摂取を意識しましょう。

血行障害になったらどうやって治療するの?

血行障害が重症化するとどのような手術が必要になってくるのでしょうか?

循環動態の改善と血栓除去を目的に行う、薬物治療と手術療法の詳細お伝えしていきます。

主な薬物治療

抗凝固薬を用いて血液が固まるのを防ぐ「坑凝固療法」や、血栓を溶かす「血栓溶解療法」が主な薬物治療の方法です。

重症の場合は、カテーテル(細い管を)による薬剤投入、血栓を砕いて除去する「血管内治療法(IVR)」があります。

上記の方法を実施しても改善されない場合は手術療法へと移行、選択することになります。

生活指導も同時に行い、四肢末端の保護と保温、禁煙が十分に行われるように指導されてます。

交感神経節ブロック

神経ブロックも代表的な治療法のひとつで、痛みをできるだけ抑えた上で血流を改善させる効果が期待できます。

交感神経(星状神経節や腰部交感神経節など)をブロックすることでより強く広範囲の血流改善を得ることができます。

胸部交感神経節や腰部交感神経節などでは神経破壊薬を用いて長期的効果を得ることを目的とします。

手術療法として胸腔鏡下交感神経遮断術が行われることもあります。

末梢血単核球細胞移植などの血管再生療法などがあります。

血行障害になる可能性があるかチェックしてみよう!

それでは実際に血行障害になる可能性があるのか、下記のチェックリストを用いて確認してみましょう!

当てはまる項目が多ければ多いほど、血行障害にかかりやすいもしくは現在進行系の可能性があります。

【血行障害YES/NOチェックリスト】
・慢性的な冷え性である
・長時間同じ姿勢でいることが多い
・水分は余り摂らない方だ
・喫煙をする
・血糖値が高い
・コレステロール値あるいは中性脂肪の数値が高い
・血圧が高い
・心筋梗塞を起こしたことがある
・脳卒中を起こしたことがある
・家族に心筋梗塞や脳卒中を起こした人がいる
・閉経している
・肥満である

血行障害を防ぐために

血行障害にならないためにも日頃から注意できるポイントをまとめてみました。

いずれもすぐに実践できるものなので、できれば全て取り入れたいところですね!

①定期的な運動

運動は心拍数を上げて全身に回る血液量を増加させる効果があります。

血管が細くなってしまっている方でも、少量の運動を継続することでバイパスができます。

長時間デスクワークをする人は1時間に1回は席を立ち上がって、屈伸などを行いましょう。

②禁煙

煙草の含有成分であるニコチンには強力な血管収縮作用があるので、動脈硬化へ直結します。

基礎代謝も低下してしまい、肥満にもなりやすくなるので他の病気予防もかねて禁煙しましょう。

個人の力では挫折しやすいですが、禁煙外来を利用することでスムーズに達成できます。

③炭酸ガス入りの入浴剤を使う

炭酸ガスには血管を拡張する効果があり、血行障害の治療の現場でも「高濃度人工炭酸泉浴」として活用されています。

皮膚に浸透することで身体が酸素不足と判断し、皮膚の血流量が上がると同時に酸素を送り込んで代謝を上げようとしてくれます。

低音でも効果があるので、夏の暑い時期でも定期的に炭酸ガスの入浴剤を使って入浴する習慣を身に着けたいですね!

自分の体を見て・触って注意を向ける習慣が大切!

「血行障害ってどんな病気?」といったことから、具体的な症状や原因についてお伝えしてきました。

意外と当てはまっていて、驚いた方も多いのではないかと思います。

冒頭でお伝えしたように普段身体を動かしているスポーツ選手でも掛かる病ですから、心配しておいて損はありません。

不調があった身体の箇所は覚えておき、入浴前などに目で見て触ってチェックする習慣を身に着けましょう。

病気の重症化を防ぐためにも早期に発見・処置する心がけが大切です。