時代はどんどん進化し、いまやインターネットのない世界なんて想像もできません。
パソコン、スマートフォン、タブレット・・・。
知りたい情報はすぐさま入手でき、友人や恋人、家族ともSNSなどを使ってすぐにつながることができます。
とても便利で、暮らしを豊かにしてくれるこれらの端末は、生活をする上でなくてはならない存在となっています。
しかし、それと同時に深刻化しているのが「スマホ依存症」です。
気づけばいつもスマホをいじってしまっている方。
ご飯を食べる時も、何かを待っている時も、友達と話をしている時も、寝る直前までも。
1日24時間の間で、どれくらいの時間スマホの画面を見ているのでしょうか。
とあるアンケートで「自分はスマホ依存症である」と自覚している人の数を調査したところ、「YES」と答えた人は約8割にものぼったそうです。
ほとんどの人が、わかっているけどどうしてもやめられないスマホいじり。
スマホ依存症から脱却したいと思っている方もたくさんいますが、どうすれば脱却できるのでしょうか。
スマホ依存からの効果的な脱却方法についてご紹介してまいります。
実践できそうな方法は、ぜひ試してみてください。
デジタルデトックスの重要性
デジタルデトックスとは、スマートフォンやパソコンなどといったデジタルデバイスを一旦手元から離し、人とコミュニケーションをとったり、自然の世界を感じたりする試みのことです。
完全にデジタルデバイスを生活から取り払ってしまうのではなく、デジタルデバイスと健全で健康的な距離を置くことが目的です。
今の世の中の仕組みではデジタルデバイスなくして成り立たないこともありますし、幸せな気分を味わえたり、良い影響を与えてくれるものでもあります。
デトックスということは、有害なものを排除するということなので、必要以上使わないようにできたら成功です。
デジタルデトックスが成功すると、脳や目の疲れが解消されたり、人や自然の温もりを感じて幸せな気分になったり、視野が広がり想像力が豊かになると言われています。
他にも、様々な良い効果が現れてきますので、ぜひ実践してみましょう。
スマホ依存症脱却方法
本・雑誌などを読む
一度スマホの電源を切り、小説や好きなジャンルの本や雑誌などを読んでみましょう。
スマホの電源が入っていると、通知音などを気にしてしまい、本を読むことに集中できなくなります。
電源を切り、別の部屋に置くか、カバンの中にしまっておく方が良いでしょう。
本などを読むことによって、頭の中はしばらくその内容で支配されます。
すると、一定時間スマホの存在を忘れられるのです。
タイマーをかける
仕事でスマホを使うこともあると思いますが、プライベートでスマホを使う時は、画面を開いたら一番にタイマーをかけましょう。
今からどれくらいの時間スマホを触っていてよいかを決め、その時間になったらタイマーが鳴るようにします。
タイマーが鳴ったら、とにかくスマホを置いて別のことをしましょう。
はじめはおそらく、「もう時間になったのか」と時間の過ぎる早さに驚いてしまうかもしれません。
しかし、何度も続けていくことによって、時間になったら手を止められるようになるでしょう。
途中で「まだ時間じゃないのか?」と思えるようになれたら、タイマーが鳴る前にやめられるようになります。
家ではスマホの置き場所を固定する
家にいる時は、スマホの置き場所を一つに決めてみましょう。
家の中のどこに行くにも常にスマホを持っていると、いつでもスマホを気にしてしまい、すぐに見てしまいます。
置き場所を決めることで、スマホを見るにはその場所にわざわざ行かなくてはいけなくなるのです。
米ハーバード大学でポジティブ心理学講座を行なっているショーン・エイカー博士が提唱する、「幸福優位7つの法則」という考え方があります。
この中の一つに「20秒ルール」という方法があり、「やめたいことがある場合、それができるようにするまで20秒の手間をかけるようにする」というものです。
やりたくても手間がかかれば、人は自然とやらなくなるのです。
通知をオフにする
重要なもの以外の通知をオフに設定してみましょう。
何らかの通知がきたとわかってしまうと、とりあえずスマホを手にとってしまうものです。
それが特に重要でない通知だった場合、そのままスマホをみてしまうきっかけになってしまうのです。
画面を下に向けて置くという方法も良いですが、画面が傷つく恐れがありますし、音が鳴ると気づいてしまうので、通知をオフにしてしまう方が良いでしょう。
寝室に持ち込まない
寝室にはスマホを持ち込まないというルールを決めましょう。
眠る直前までスマホを見ることは、健康的にも悪影響を及ぼします。
質の良い睡眠ができず、眠っても疲れが取れず、スッキリと起きることができなくなってしまうのです。
この習慣がついてしまっている方は、とても多いでしょう。
メールやSNSのチェックや、次の日のスケジュール確認をする程度で終われる方は、寝室に持ち込んでも問題ありません。
いつまでもダラダラとスマホをいじってしまっている方は、依存度が高く、健康的にも非常に危険な状態であることを自覚しましょう。
目覚まし時計に使わない
寝室にスマホを持ち込んでしまう理由として、目覚まし時計として使っているからという方も多いでしょう。
睡眠アプリなど、睡眠の質を測ってくれる便利な機能のアプリもたくさんありますが、眠る直前までいじってしまうようなら活用すべきではないでしょう。
スマホには便利なアプリが多く提供されていますが、自分にとって本当に有効的なのか冷静に考えて利用するようしましょう。
スマホを持たず丸一日出かける
最近では、様々なお店でスマホ決済が当たり前のように導入されていますので、出かける際は絶対に必要不可欠でしょう。
ですが、あえて一度スマホを持たずに、代わりにお財布を持って丸一日出かけてみましょう。
財布を持っているので、支払いに困ることはありません。
電車に乗る時も、道がわからない時も、駅員など近くにいる誰かに聞けば解決します。
何もすることがない時は、人とコミュニケーションをとったり、風景を眺めたりして過ごしてみてください。
最初は手持ち無沙汰になったり、気になって仕方がなくなると思いますが、人間には環境に適応しようとする力が備わっています。
次第にスマホがなくても大丈夫なんだと思えるようになるでしょう。
運動をする
スポーツなど運動をすることで、適度に体を疲れさせてみましょう。
体が物理的に明らかな疲労感を覚えることで、睡眠に入りやすくなるのです。
夜、スマホを見るまでもなく、自然と眠たくなります。
健康増進やダイエットにもつながり、良い効果が生まれてくると、スマホへの依存度は軽減されていくことでしょう。
運動が得意でないという方は、ウォーキングやストレッチなど何でも構わないので、とにかく体を動かしてみることが重要です。
スマホ依存症から脱却する方法としては、最も健康的で望ましいデジタルデトックスと言えるでしょう。
1日のスマートフォン使用時間を毎日チェックする
多くのスマホには1日の使用時間がわかる機能がついています。
一度、自分がどれくらい1日にスマホを使用しているか、確認してみましょう。
自分ではそんなに使っていないつもりでも、思ったより長い間使用していると感じる方が多いかもしれません。
1日に3時間スマホを使ったとすると、1年間で1,095時間、10年間で10,950時間使用していることになります。
つまり、10年間のうち1年3ヶ月もの間、スマホを見ていることになるのです。
I phoneの場合は、設定→スクリーンタイムで1日の使用時間が見られます。
スクリーンタイムがオフになっている場合は、オンにしてから計測されるので、1日たったら確認しましょう。
Android端末でも、アプリを使えば、使用時間を把握することができます。
様々な便利機能が備わった優れたアプリがたくさんリリースされているので、最適なものを活用しましょう。
スマホを使っている姿を写真にとってもらう
可能であれば、スマホを見ている時の姿を隠し撮りしてもらってください。
スマホを見ている時は、画面に注視していて姿勢などを気にしている人はとても少ないでしょう。
ずっと見ていたスマホを置いた時、姿勢を自然に変えています。
肩や首が凝ったなと感じて、軽く伸びをすることでしょう。
ということは、いかにスマホを見ている時の姿勢が良くないのかということに気づきます。
改めてスマホに熱中している自分の姿勢を客観的に見てみると、極端な猫背やスマホ首など、あまりのかっこ悪さに驚くことでしょう。
こんなかっこ悪い姿勢でいるところを、ずっと人に見られていたのかと思うと、少しばかり嫌になるかもしれません。
外出時は基本的にカバンの中で、ポケットにいれない
外出をする時、ポケットなどすぐに取り出せる場所にスマホを入れている人は多いでしょう。
すぐに取り出せるところにスマホがあると、ふとした時、何の用事もないのにスマホを取り出してしまいます。
無意識にスマホを触ってしまう習慣があると、なかなかスマホ依存症から脱却できません。
いまだに歩きスマホをしている人も多く見かけます。
信号待ちなどで止まった瞬間、おもむろにスマホを取り出してそのまま見ながら歩いてしまうからです。
歩きスマホは、危険極まりない習慣なのですぐにでもやめる必要がありますが、歩きスマホもスマホ依存症が原因です。
外出時は、身の安全のためにも、カバンの奥の方などすぐに取り出せない場所にスマホをしまうようにしましょう。
長時間利用してしまうアプリを散らす
スマホにはたくさんのアプリをダウンロードして、よく利用するものはすぐに押せるところに設定している方は多いでしょう。
すぐに画面を開くことができるので便利ですが、その便利さがスマホ依存につながります。
仕事で使用するアプリなど、重要なアプリは手前に置き、プライベートなものや長時間使用してしまうアプリは、何度もスクロールしなければいけないところに置いてみて下さい。
そこにたどり着くまでに時間と手間がかかるので、面倒になり、いつの間にかそのアプリを開く回数が減っていることでしょう。
趣味を持つ
スマホをついつい見てしまうのは、他にやることがないから。
スマホを使うこと自体が、趣味のようになってしまっている方も多いでしょう。
脱却するには、何か思いきって趣味を持ってみることも一つの方法です。
できることならば、何かを作ったり、すぐにやめることのできないような、なるべく時間がかかる趣味が良いでしょう。
スマホを見るよりも断然楽しい趣味を見つけられたならば、依存度は下がっていきます。
達成感を積み重ねる
スマホに手を伸ばしてしまうのは、やらなければいけないことがあって、それから逃げたくて腰が重くなってしまっているという方も多いのではないでしょうか。
スマホというのは、欲しい情報を知ることができるだけではなく、ゲームや読み物、動画、音楽など楽しい時間を過ごせるコンテンツが、ほぼ無限大にあります。
いわゆる現実逃避に最適なのです。
現実逃避のためにスマホを利用しているという方は、きっと何かネガティブな問題を背負っているからではないでしょうか。
気分転換や頭の中の休憩などといった軽い現実逃避なら、すぐに切り替えてやるべきことを始められると思います。
ですが、どうしてもやりたくないことや、考えたくないことがある場合の現実逃避では、依存から脱却するのが難しいでしょう。
そんな時は決して無理をせず、少しずつスマホを見る時間を減らすようにします。
そしてやりたくないことでも、思い切ってやってみれば少なからず達成感を味わうことができます。
その達成感を少しずつ積み重ねることによって、いつの間にか改善していることでしょう。
スマホと良いお付き合い
スマホはとても便利で、現代社会で欠かすことのできないものです。
テクノロジーは日々進化していて、私たちの暮らしをとても豊かなものにしています。
スマホ一つで可能になるものは、これからもどんどん増えていくことでしょう。
しかし、いくら時代が変化したとしても、人として大切にしなければいけない不変的なことがあります。
デジタルそしてアナログとは、上手にいい距離を保っていくことが肝心です。