よくないと思っていても、なかなかやめられない「夜更かし」。
ついスマホやテレビを眺めてしまっては、気づけば夜中の2、3時になっていることも。
夜更かしが習慣化してしまうと、遅刻をして迷惑をかけてしまったりするほか、がんや鬱のリスクになるという研究結果もあります。
健康的な生活習慣を手に入れるためには、夜更かし依存から脱却する必要があります。
夜更かしをやめたいという方は、次の改善方法を試してみてください。
夜更かしからの脱却方法〜時間・スケジュール編〜
時間をずらす・短縮してみる
夜更かしをするつもりはないけど、いつも何故か時間が遅くなってしまうという方は、何かの時間を少しずらす、もしくは短縮してみましょう。
夕食の時間、お風呂に入る時間、帰宅時間、家事を始める時間など・・・。
どれかを30分でも時間をずらしたり、短縮してみるだけで「今日はやらなければいけないことを早く終わらせることができた」と思えるでしょう。
やらなければいけないことを終えた時、人は達成感を味わうことができますが、それが想定よりも早い時間に終わらせることができると、達成感が増幅します。
そして、さらに達成感を味わいたいと思い、次はもっと早くするにはどうすれば良いか考えるようになるでしょう。
それを繰り返せば、自然と夜更かしをしない生活スタイルになります。
時間を決めてダラダラする
夜更かしをしてしまう理由の一つとして、単純にダラダラ過ごす時間が好きだからという方もいるでしょう。
仕事や人間関係などでストレスを感じてしまったら、SNSなどを見て頭をリフレッシュしている方も少なくありません。
ストレス解消の一つになっているのであれば、ダラダラ過ごす時間もその人にとっては大切な時間です。
夜更かしを改善したいがために、ダラダラする時間を完全に無くしてしまうのではなく、時間を決めてダラダラするようにすると良いでしょう。
何にどれだけ時間を費やしたか明らかにする
夜更かしは、気づけば夜中になっているというケースが多くあります。
一度、何にどれだけ時間を費やしていたのかを書き出してみましょう。
別にやらなくてもよかったということに、どれだけの時間を費やしていたかがわかります。
何のためにもならない無駄な時間があったら、きっと後悔するでしょう。
無駄な時間がどれだけあったかを知れば、本当にやりたいことに時間と体力を使うようになります。
夜更かしがやめられるだけでなく、充実した生活を送るきっかけにもなるでしょう。
一日のスケジュールを決める
夜更かしをしてしまう人は、一日のスケジュールが曖昧である方が多いようです。
一日が始まる時、ある程度のスケジュールを想像している人は、時間通りに動こうとします。
そして、予定通りに進まないことがわかると、すぐにスケジュールを頭の中で組み直しています。
一日のスケジュールを決めることは、朝起きてから夜寝るまでの行動に大きな影響を与えます。
スケジュールをあらかじめ考えておくことを習慣にすれば、人間はその通りに動こうとするので、夜更かしも自然と改善されるでしょう。
予想外のことが起きても、臨機応変に柔軟な発想でリスケジュールができるようになれば、なお良いでしょう。
就寝前のルーティンを作る
夜更かしをやめたいけれど、目を閉じてもなかなか眠れないという方も多いでしょう。
それは、脳が寝る時間であるということを理解していないのかも知れません。
人は一定の動作を記憶すると、習慣にすることができます。
例えば、「歯を磨く→肌のお手入れをする→ベッドに入る」というように、就寝前のルーティンを決めます。
ルーティンを繰り返すことによって、脳は行動パターンを記憶し、自然と眠れるようになります。
ストレッチ・ヨガなどをする
寝つきがよくないという方は、就寝前にストレッチやヨガをすることもおすすめです。
体の調子を整えるという意味でもストレッチやヨガは効果的ですが、適度な疲労感を得ることは睡眠にも有効です。
体が疲労感を感じれば、脳は体を休ませようとします。
深い眠りに導いてくれるだけでなく、血行も良くなり、体の不調を改善することにもつながるでしょう。
夜更かしからの脱却方法〜環境編〜
スマホ・パソコン・テレビを見ない
夜更かしをしてしまう理由の圧倒的多数を占めるのが、スマホ・パソコン・テレビなどをずっと見ていることです。
ストレスにならないのであれば、思いきって完全に見ないようにしましょう。
深夜のテレビ番組がどうしても好きであるならば、録画や見逃し放送などを活用します。
スマホなどのブルーライトは、目や肌、睡眠などに悪い影響を及ぼすと言われています。
そして、体内時計にも悪影響を及ぼし、睡眠と覚醒のリズムを乱すという報告もあります。
夜更かしどころか、健康を害する恐れがあるので、就寝前にずっとスマホなどを見るのは早急にやめましょう。
急にやめるのが無理だという方は、スマホなどではなく本がおすすめです。
字を読んでいると眠くなるという方は多くいますし、勉強になる本ならば知識の貯金にもなります。
照明を切り替える
明るさなど、用途によって切り替えられる照明を取り入れることも良いでしょう。
活発に活動している時間は明るい照明にし、眠る前はリラックスできる照明や少し暗めの照明に切り替えます。
そして、眠るときは部屋を真っ暗にしましょう。
稀に、真っ暗だと怖くて眠れないという方もいると思いますが、努力してできる限り暗くすることが大切です。
動物は時間という概念ではなく、明るさで一日のリズムを知り、行動すると言われています。
人間も同様で、いつまでも明るい場所にいると、昼なのか夜なのか脳内で区別がつきにくくなってしまうのです。
朝・昼・夜という自然のリズムを守りながら生活をするということは、とても大切なことです。
太陽の明るさに近い昼白色=活動的な時
少し青みがかった昼光色=集中力を高めたい時
静かな音楽をかける
静かな音楽やヒーリングミュージックをかけると、心も体もリラックスし眠りへと導いてくれます。
基本的には好きな音楽で良いですが、できる限り心穏やかになれる音楽を選びましょう。
ヒーリングミュージックは癒しや心理的な安心感を与える効果があるので、一日の終わりに聴くことで次の日もポジティブに過ごすことができます。
夜更かしからの脱却方法〜朝活編〜
朝起床して朝日を浴びる
朝、起床してまずカーテンを開け、朝日を15分ほど浴びるようにしましょう。
朝日を浴びることによって、幸せホルモンと呼ばれているセロトニンがつくられます。
そして、朝に分泌されたセロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの原料になります。
夜に分泌されるメラトニンは、季節、睡眠・覚醒、ホルモン分泌といった概日リズムを調整する働きがあります。
メラトニンが不足すると、夜の寝つきも悪くなるのです。
日光を浴びて、たくさんセロトニンをつくっておくことが重要です。
早く起きることを頑張る
夜いくら遅くなったとしても、必ず早起きをするように頑張ってみるのも良いでしょう。
夜早く寝られないという人は、朝もギリギリまで寝ていたり、休みの日はお昼まで寝ていたりする方が多いのではないでしょうか。
夜更かしをやめたいけれど、難しいことは考えたくないという方は、とにかく早起きだけを頑張ってみましょう。
そして、昼寝を15〜20分程度する。
そうすれば、自然と夜は早くに眠たくなります。
仕事の日でも、休みの日でも、必ず決まった時間に起きるようにすれば、体がリズムを覚えてくれます。
仕事は夜ではなく朝にする
仕事をしていて、ついつい夜更かしになってしまうという方は、朝に早く起きて仕事をすることをおすすめします。
一日動いてから迎える夜は、体力も消耗し集中力が散漫になりがちです。
そして、頭の回転が鈍くなり、効率の悪い仕事になってしまうのです。
夜遅くまで頑張ったのに、間違いが多かったり、思ったような評価をもらえないなんてこともありがちです。
それに対して、朝は睡眠のおかげで体力は十分に回復し、集中力も高めやすいといわれています。
夜更かしをして仕事をするより、朝早く起きて仕事をする方が、良い仕事につながるのです。
わずかなことだとしても、得ることは充分にあるという意味です。
夜更かしからの脱却方法〜飲食編〜
夕方以降はカフェインを摂取しない
コーヒーなどに含まれるカフェインは覚醒作用があるので、夕方以降は摂取しないようにしましょう。
カフェインの作用の働きが半減していくのは、摂取してから8時間後であるといわれています。
就寝前に飲むと眠れなくなるだけでなく、利尿作用によりトイレも近くなります。
それでも夜に飲みたいという方は、カフェインレスのものを選びましょう。
22時以降は飲食しない
飲食をすると、消化器が夜ではないと信号を送ってしまいます。
せっかくメラトニンが分泌されはじめたのに、そのタイミングで飲食をしてしまうと脳が勘違いしてしまうのです。
しかし、中には食べて満腹になることで眠たくなるという方もいるのではないでしょうか。
睡眠だけに絞って考えると、眠れるからいいのではないかと思うかも知れませんが、当然、肥満の原因になります。
22時以降の食事では、通常の2倍の脂肪が蓄積されてしまうという研究結果がありますので、健康のためにもよくありません。
朝型にシフトしよう
夜更かしは、何もポジティブなことを生み出しません。
早起きをして、澄んでいる朝の空気を吸い込むだけでも、一日の過ごし方がガラリと変わります。
朝に散歩をしたり、ゆっくりと朝食をとったりすると、心身ともに余裕が生まれることでしょう。
夜更かしの習慣がついてしまっているなと感じている方は、ぜひこの機会に朝型へとシフトしてみてはいかがでしょうか。